解除について、まずはその概要を解説します。
解除とは、いったん有効に成立した契約を最初からなかった状態に戻すことをいいます。
解除権には、法定解除権と約定解除権の二種類があります。
①法定解除権
法定解除権とは、法律の規定によって発生する解除権で、契約一般に共通するものとしては債務不履行を理由とする解除権がありますし、売買契約などにおいては、売主などの担保責任を理由とする解除権があります。
②約定解除権
約定解除権とは、当事者のあらかじめの合意によって発生する解除権で、解約手付などで発生します。
また、解除は、原則として、解除権を有する当事者が相手方に対する一方的な意思表示によって行います。
この意思表示は原則として、撤回することはできません。
さらに、当事者の一方が数人いる場合において、契約の解除は、原則として、その全員から、又は、全員に対して行わなければなりません。
そして、解除権が、当事者中の1人について消滅したときは、他の者についてもまた消滅します。
備考:宅建において、この章は重要度が高いです。