弁済業務保証金の還付

弁済業務保証金の還付はどのようになっているでしょうか?

 

弁済業務保証金の還付とは、保証協会の社員である宅建業者と取引をした者が、その取引によって損害を被った場合、弁済業務保証金から弁済してもらうことをいいます。

では、①誰が、②いくら、③どんな手続きによって還付を受けることができるのでしょうか。

また、④還付をすることによって生じた弁済業務保証金の不足に対する補充手続はどのようなものでしょうか。

 

①誰が還付を受けることができるのか

還付を受けることができる者は、基本的には、営業保証金の場合と同じで、宅建業者に関し取引をした者で、その取引により生じた債権を有する者です。

この取引には、社員が社員となる前に取引をしたものも含まれます。

 

②いくら還付をうけることができるか

還付を受けることのできる額は、その社員が社員でないとしたら、その者が供託すべき営業保証金の額に相当する額の範囲内です。

 

③還付を受けるための手続

弁済業務保証金から還付を受けようとする者は、保証協会の認証を受けなければなりません。

この認証を受けた後、供託物払渡請求書を直接供託所に提出して、還付を受け取ることになります。

 

④不足の補充

還付をすれば当然、供託している弁済業務保証金に不足が生じます。この場合、次の手続きにより補充されます。

~補充の流れ~ 

・供託所は、還付したときは、その旨を国土交通大臣に通知します

・国土交通大臣は、供託所から通知があったときは、その旨を保証協会に通知します

・保証協会は、国土交通大臣から弁済業務保証金の還付があった旨を受けた日から2週間以内に還付された弁済業務保証金の額に相当する額の弁済業務保証金を供託しなければなりません。

・保証協会は、弁済業務保証金が還付されたときは、還付額に相当する額の還付充当金を保証協会に納付すべき旨を、社員である宅建業者に対し、通知しなければなりません。

・通知を受けた社員である宅建業者は、通知を受けた日から2週間以内に、還付充当金を納付しなければなりません。

・もし、所定の期間内に還付充当金を納付しないときは、その宅建業者は、社員としての地位を失います

 

備考:宅建においてこの章は重要です。

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