ここは宅建主任者試験で定義の内容をよく問われる分野なので、しっかり覚えましょう。
1.地域地区とは
(1)地域地区
都市計画法は、都市計画区域の指定、区域区分の制度とともに、計画的な住みよい街づくりを実現するため、様々な地域地区を定めています。
(2)地域地区の種類
地域地区は、基本地域地区と補助的地位地区とに分かれます。
2.基本的地域地区
(1)基本的地域地区とは
基本的地域地区とは、建築物の使い方に応じて、土地の利用を区分したもので、用途地域と呼ばれます。
(2)基本的地域地区の種類
住居系(7種類)、商業系(2種類)、工業系(3種類)の合計12種類の用途地域があります。
~住居系の用途地域~
・第一種低層住宅専用地域
低層住宅にかかる良好な住居の環境を保護するため定める地域
・第二種低層住居専用地域
主として低層住宅にかかる良好な住居の環境を保護するため定める地域
・第一種中高層住居専用地域
中高層住宅にかかる良好な住居の環境を保護するため定める地域
・第二種中高層住居専用地域
主として中高層住宅にかかる良好な住居の環境を保護するため定める地域
・第一種住居地域
住居の環境を保護するため定める地域
・第二種住居地域
主として住居の環境を保護するため定める地域
・準住居地域
道路の沿道としての地域の特性にふさわしい業務の利便の増進を図りつつ、これと調和した住居の環境を保護するため定める地域
~商業系の用途地域~
・近隣商業地域
近隣の住宅地の住民に対する日用品の供給を行うことを主たる内容とする商業その他の業務の利便を増進するため定める地域
・商業地域
主として商業その他の利便を増進するため定める地域
~工業系の用途地域~
・準工業地域
主として環境の悪化をもたらすおそれのない工業の利便を増進するため定める地域
・工業地域
主として工業の利便を増進するため定める地域
・工業専用地域
工業の利便を増進するため定める地域
(3)用途地域と区域区分との関係
・市街化区域には、少なくとも用途地域を定めなければならない。
つまり、市街化区域で、用途地域のない場所はないということです。
・市街化調整区域には、原則として用途地域を定めてはならない。
つまり、市街化調整区域には、用途地域のある場所もあるということです。
3.補助的地域地区
補助的地域地区とは、基本的地域区分(用途地域)による土地利用の区分をさらに細分化する等して、土地の合理的利用を促進するものです。
補助的地域地区には3種類の形態があります。
・用途地域内においてのみ、一定の目的を達成するため、用途別に区分された土地の利用をさらに規制したもの。
・用途地域の内外を問わず、土地利用を規制したもの。
・用途地域外(市街化調整区域は除く)でのみ、定めることができるもの。
備考:宅建でのこの章の重要度はかなり高いです。覚えることも多いですが、それだけ重要であると言えるでしょう。